レシピは他のシステムでも使えますか?
はじめに
以下で、 ベースシステム とはレシピが作成されたシステムを指し、 ターゲットシステム はそのレシピをインポートしたいシステムを指します。
例として、図 236 に示されているように、右側のシステムは左側の ベースシステム と比べてピッキングエリアに対するカメラの位置が異なっています。

図 236 左側は ベースシステム 、右側は ターゲットシステム はカメラの動作距離がより高いです。
重要
ここで紹介する例は、どのように機能するかを説明するために誇張したものです。レシピを別のコントローラにインポートする場合は、システムができるだけ同じであることを確認してください。
重要
カメラとピッキングエリアは常に 直交 にしておく必要があります。詳しくは カメラの取り付け を参照してください。
EYE+ XTD は、ベースシステム と ターゲットシステム が主に機械的に同じ(動作距離やカメラレンズなど)場合に、異なる環境間でのレシピ移植性をサポートします。例えば、ある |コントローラ|(ベースシステム)で作成したレシピをエクスポートし、別の |コントローラ|(ターゲットシステム)にインポートしても、再作成や変更なしで利用可能です。カメラのピッキングエリアに対する位置(作業距離や中心合わせ)の違いは自動的に補正され、ビジョン性能が同等レベルで保たれます。
この機能は、生産ラインや機械を複製する際に、立ち上げ時間を短縮し、元の機械で作成した同じレシピを使うのに役立ちます。
どのように機能する?
8.ビジョンキャリブレーションを実行する の間、以下の情報が計算され、移植性のためにレシピに保持されます:
ピクセル/ミリメートルまたはピクセル/インチのスケール計算
関心領域(ROI)の定義
これらのパラメータに基づき、EYE+ XTD はピックの ポイント と 角度 のモデル(マスクを含む)を自動で調整します。
レシピで使用される画像の露光時間はシステム間で同じに保たれていますが、 EYE+ XTD は外部の照明変化に対して比較的強いため、両方のセットアップでレンズを推奨の絞りに設定して、最良のパフォーマンスを得られるようにしてくだいさい ( レンズ絞り 参照)。
ヒント
ロバスト性をさらに向上させるには、カメラレンズにバンドパスフィルターを使用することをお勧めします。
ヒント
もし 候補の選択 の結果が、 ターゲットシステム を満足させるものでなければ、もう少し候補を取得し、分類することをお勧めします。
この機能は、ピッキングエリアをカメラに対して移動させる場合(またはその逆の場合)にも便利です。その際は、単に カメラの設定 を再度実施すれば、すべてのレシピが新しい設定に自動で適応されます。
重要
ターゲットシステム 上にインポートされたレシピは、そのシステム上の特定のバリエーションを考慮するために自由に修正することができます。これにより ベースシステム のレシピには影響を 与えません 。同様に、 ベースシステム 上のレシピを修正することは、 ターゲットシステム 上にすでにインポートされたレシピに影響を 与えません 。