2.2 候補の検出

図 61 候補の選択 - 候補の定義
候補の定義**ステップでは、AI アルゴリズムがどの部品を候補として検出すべきかを定義できます。これは、認識させたい部品の周囲に **ぴったりとしたバウンディングボックス を描くことで行います。
候補を定義中
アルゴリズムに有効な部品を教えるには、通常、良好な候補の周りに青いバウンディングボックスを1つ描くだけで十分です。検出精度が不十分な場合は、さらなるバリエーションをカバーするために追加のバウンディングボックスを描くこともできます。バウンディングボックスは次の条件を満たす必要があります:
部品を完全に囲むこと:バウンディングボックスは、部品の端を切ることなく、全体をしっかりと覆っている必要があります。
できるだけぴったりにすること:余分な空間を最小限に抑え、不要な背景や隣接する物体が含まれないようにします。
異なるバリエーションを表すこと:同じ部品でも向きや形が多少異なる場合は、それぞれにバウンディングボックスを描いて対応します。これによりアルゴリズムの頑健性が向上します。

図 62 以下は、部品の周りの正しい候補定義ボックスの例です
ツールボックス の ボタンを使って新しいバウンディングボックスを追加し、画像上に配置します。次に、ドラッグして候補に合わせてサイズを調整してください。
注釈
候補定義プロセスをやり直すには、ツールボックス の
ボタンを使ってください。ヒント
多様な候補定義を用意すると、部品検出の頑健性が向上します。同じ部品の異なる外観ごとに別々のバウンディングボックスを描いてください。ただし、候補が多すぎると解析時間が長くなる点に注意しましょう。
トレーニング
このステップを終了すると、バウンディングボックスが変更されていれば、自動で学習が始まります。定義されたバウンディングボックス上で AI モデルを学習中は 図 63 に示されるダイアログボックスが表示されます。処理時間はバウンディングボックスの数と大きさによって変わり、多いほど時間が長くなり、小さいほど処理時間が増えます。
この学習ステップはレシピ学習時にのみ実施され、 自動運転 では不要です。

図 63 AI トレーニング中
マルチモデル
マルチモデルレシピの場合、各モデルタイプが正しく検出されていることを確認してください。必要に応じて、検出範囲を広げるために 新しい候補を定義する することもできます。